2001年11月、WTO加盟時の公約に従い中国政府は2004年、外国資本企業に対し対外貿易権および国内商業事業権を開放する「外商投資企業外資権届出登記の関連問題に関する通知」(商資字2004年第46号)および「外商投資商業領域管理弁法」(商務部2004年第8号令)を公布した。これまで中国で国内販売事業を行えるのは100%中国資本企業か、中国資本が過半数を有する合弁企業に限られていたが、今回の規制緩和により外資100%企業による中国国内での商品の仕入れ販売・人民元建て決済が可能になった。

 

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2016/12/08  更新内容の詳細はこちら (PDF file size:130K)

■ 認可機関・関連法律

認可機関

  • 中央政府 商務部

 

関連法律

  • 外商投資商業領域管理弁法(2015年改正)
  • 対外貿易法(2004年改正)
  • 対外貿易経営者登録登記弁法(商務部令2004年第14号)
  • 外商投資企業外資権届出登記の関連問題に関する通知商資字2004年第46号)
  • 外商投資リース業管理弁法(2015年改正)
  • 保税区及び物流園区貿易関連問題に関する通知(商資字(2005)76号)
  • 公司法(2013年改正)
  • 外商投資企業の国内投資に関する暫定規定(2015年改正)
  • 外商投資企業に係る持分出資に関する暫定規定(2015年改正)
  • 外商投資企業設立及び変更届出管理暫定弁法(商務部令2016年第3号)

 

■ 新規設立商業企業の増値税管理

  1. 資本金:中国会社法(2013年改正、2013年12月28日より施行)により、有限責任会社、一人有限責任会社、株式会社の最低登録資本金に関する規制がなくなった。(ただし、別途規定がある場合を除く)
  2. 経営期限:30年を限度とする。ただし、中国中部・西部地区における外商投資企業の経営期限は40年を限度とする。
  3. 外資100%での設立可能。
  4. 項目立案、事業計画(Feasibility Study)の内容を最も重視し批准の可否を決定する。
  5. 増値税の一般納税者資格を有さなければ、増値税専用発票(公給領収書)の自社発行ができない。この一般納税者資格取得(→小規模納税者。増値税納付対象年間販売高が、直近で製造企業50万元、商業企業80万元を超過するかがこの資格の区分線となっている)が必須である。
  6. 小売事業においては設立条件が異なる。(店舗数30以上、 図書、新聞、雑誌、薬品、農薬、農業用フィルム、肥料、食用油、食料、砂糖、綿花、石油製品等の取り扱いで 、銘柄・サプライヤーが複数の場合は、外資比率が49%以下に制限されている。

 

■ 独資商業企業(国内販売権+対外貿易権)設立条件

(1)増値税の一般納税者と小規模納税者

 一般納税者とは、増値税専用発票が自社発行でき、また、売り上げ納税において仕入れ増値税額控除ができる納税義務者の意味。小規模納税者は、以下のように定義され、一般納税者のように、増値税発票の自社発行、仕入れ増値税控除ができない納税義務者のことを指す。

小規模納税者の定義

a) 製造業:課税売上高が年間50万人民元以下
b) 商業企業:課税売上高が年間80万人民元以下の卸売り・小売業者
c) 課税売上高を超える個人事業者
d) 増値税税率は3%である

 

(2)増値税の一般納税者資格認定の規制緩和

 2010年2月10日に公布した「増値税一般納税者資格認定管理弁法」(税務総局令第22号、2010年3月20日施行)、2010年4月7日に公布した「増値税一般納税人の指導期間に関する管理弁法」(国税発[2010]40号、2010年3月20日施行)、2011年10月28日に公布した「増値税暫定条例実施細則(2011年改正)」(2011年11月1日施行)等の新規定により、増値税の一般納税者資格認定において、規制緩和が行われている。

①年間売上高

本来、一般納税者資格を取得するためには、製造業は年間100万元、商業企業は年間180万元の課税売上高が要求されていたが、「増値税暫定条例実施細則」の改訂により、製造企業50万元、商業企業80万元に緩和された。

②商業企業に対する指導期間

新設の一般納税者資格を有する商業企業は、一定の指導期間を経なければならない。旧規定「新規設立商業企業に対する増値税徴収管理強化に関する問題」(国税発明電[2004]37号)の廃止、新規定国税発[2010]40号の公布に伴い、商業企業の指導期間に対して、下記のように緩和された。

a.商業企業の規模分類の定義

  • 大中型商業企業:
    登録資本金500万元以上・従業員50人以上を大中型商業企業と認定(変更前) -> 明確な条件を定めず(変更後)
  • 小型商業企業: 
    明確な条件を定めず(変更前) -> 登録資本金80万元以下・従業員10人以下を小型商業企業と認定(変更後)

b.商業企業に対する指導期間

  • 大中型商業企業:6カ月(変更前) -> 6カ月(変更後)
  • 小型商業企業: 6カ月(変更前) -> 3カ月(変更後)

c.指導期間中に発行する専用発票の最高金額と枚数

  • 大中型商業企業:別途承認・25枚まで(変更前) -> 別途承認・25枚まで(変更後)
  • 小型商業企業:  1万元・25枚まで(変更前) -> 10万元・25枚まで(変更後)

 

■ 保税区登記外資100%企業への開放

 以前は一部の保税区に限られていたが2005年7月に公布された、「保税区及び物流園区貿易関連問題に関する通知(商貿字(2005)76号)」により全ての保税区で外国資本100%企業による国内販売権(対外貿易権も含む)取得が可能となった。

 

■ 既存生産型企業の仕入れ販売

 商務部が公布した「外商投資非商業企業の代理販売経営範囲の追加に関わる問題に関する通知」(2015年改正)に基づき、既存の外国投資企業であって、非商業企業(例:生産型企業など)が 中国国内での仕入れ販売(自社製品以外の商品)、輸入販売、調達輸出等ができるようになった。 ただし、仕入れ販売による売上高が企業売上の30%を超えてはならないと規定されている。